テオ・ファン・ドゥースブルフのステンドグラス02



Image

前回の続き。デザインは決まっているので、今回はガラスカット~完成までを。

ガラス選び、カット


Image

サイズは、W492mm・H1032mmで、65ピース。

ケイムは、中がFH5hで、外はFH12hを使用。

パッと見は分からないが、中心を起点として、上下点対称(ぐるっと180度回転)のデザインになっている。

上のデザイン画で既に当てはめ済みだが、使ったのは以下のガラス。


Image

ショット アーティスタ0189


Image

ランバーツ 1XX Danziger(リーミー)


Image

ランバーツ 4522U


Image

ランバーツ U3515


Image

フリーモント アンカット


Image

ココモ KO108


Image

ガラスカット完了。


Image

並べてみる。

組み・ハンダ


Image

いつも通り、印刷した紙を繋ぎ合わせた下紙の上で、組んでいく。


Image

最近手に入れた直角定規。新潟精機の曲尺(かねじゃく)。厚みがあってしっかりしており、触れただけで上質だとわかるもの。これから長く愛用していきたい。


Image

こちらも最近手に入れた、ケイムナイフ。あまり見たことのない形をしているが、形状からしてステンドグラス専用のものだろう。


Image

組みが完了。


Image

全面ハンダまで完了。

パテ・仕上げ


Image

今回は、ガラスを完全にガムテープでマスキングして、パテ入れを行った。直線だけのデザインなので、そこまで手間は掛からない。

目的は、硫酸銅で腐食するときにガラスへの付着を最小限に抑えるため。結果的にパテがガラスに付着しないので、クリーニングが楽になる。


Image

そして今回は、パテ入れ後に焼石膏(しょうせっこう)をまぶしてみた。全体にふりかけて、馬毛ブラシで広げる。粉がパテの油を吸い、乾きが早くなるという目論見。できるだけ、制作する毎に何らかの新しい試みを取り入れたいと思っている。


Image

焼石膏は、硫酸カルシウムが主成分。同じようなものに、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムを主成分とした、ステンドグラス専用の「ホワイティング」がある。どちらが効果的なのだろうか。機会があったら試してみたい。


Image

パテ入れから1週間。ある程度乾いたので、粉を除去してパテ切りし、ケイムを真鍮ブラシで磨いて、硫酸銅で腐食。


Image

硫酸銅を洗い流してガムテープを取り、サッとクリーニングして、アトリエの窓に立てかけてみる。


Image


Image

あいにく外が曇っているが、自然光ではこんな感じに。取り付くのは屋内なので、この見え方はこの時だけのもの。

取り付け・完成


Image

取り付け完了。今回は、四方を押縁で抑えるオーソドックスなスタイル。


Image


Image


Image

部屋の外から。


Image

光の具合がとても良い。


Image


Image

階段の途中から。

部屋の隅々まで神経の行き届いた、ハイセンスな空間。壁の塗り具合から、照明のスイッチ、ドアノブ、インテリアに至るまで、一般的な日本の住宅と比べて、明らかな違いを感じる。

そこへ、作らせて頂いたステンドグラスが。線が水平垂直のみだと、周りと喧嘩しない。スッと吸い込まれるように調和してくれる。手前味噌で大変恐縮だが、パズルの最後の1ピースが入った感覚さえある。

当たり前のことだが、つい忘れてしまう、ステンドグラスは建物の一部だということを。改めて実感した。

ステンドグラスが家を、家がステンドグラスを、それぞれ引き立たせるような、理想的な結果になった。


“テオ・ファン・ドゥースブルフのステンドグラス02” への2件のフィードバック

  1. 新築マンションに越しますが、4.5畳の書斎と12畳のLDKを隔てる壁の上部に、縦0.575m横1.78mの横長のガラスが、8mm幅の押え木枠で嵌め込まれたデザインが気に入りません。ここにドゥースブルグ原典のこのステンドグラスを、可能なら導入できないかと考えてしまいました。別の発注者のデザイン、しかも縦のものを横にしようというのですから、不遜な希望かとも心配しています。価格レベルについても、正直霧の中という感じです。可能性の有無についてご教示頂ければ幸いです。

    • 小池さま

       

      コメント頂きましてありがとうございます。

      縦0.575m横1.78mとは、なかなかの大きさですね。

       

      入力頂いたメールアドレス宛に、明日にでも詳しく回答させて頂きます。

      宜しくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。