黄金比を使ったステンドグラス(制作編)



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前回のデザイン・ガラス選び編
の続きです。

ガラスと鉛線と組み合わせて形にしていき、完成させます。

ガラスカット

デザイン画を原寸に拡大して下紙を作り、下紙から型紙を作ります。そして型紙通りにガラスをカットします。


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ロンデルは吹きガラス職人の手作りであるため、正確に径が10mmではありません。従ってサンダーで少し削って正円に近づけています。実際のロンデルに合わせて下紙・型紙を書いても構いません。

組み~半田付け

カットが終わったら、組んでいきます。


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縦のラインに一本だけジンクケイムを使います。このケイムは堅くて溝が少ししか開かないため、リップルをH溝に収めるのに苦労します。


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リップルは厚さがあるため、そのままではケイムの溝に入りません。端をサンダーで斜めに削って入りやすくし、ケイムも溝を少し開いておきます。

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径10mmのロンデルの周りをFH12では綺麗に巻けないため、RH6に変更します。それに伴い、他の箇所もケイムの太さをFH6に変更します。結果的に変更してすっきりしたデザインになりました。怪我の功名です。


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組み終わりました。ケイムを開いてリップルを溝に入れているため、ケイムの表面がデコボコしています。それをこの段階で、ある程度平らにしておきます。半田付けをし易くするためです。


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表面を半田付けします。


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相変わらず半田付けは綺麗ではありませんが、兎に角ラインを出すのを最優先にして作業を進めます。


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表は半田付けできました。慎重に裏返します。ある意味最も緊張する瞬間です。。


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裏面も半田付けします。ロンデルは表面が出っ張っているため、裏返した際には段ボールなどを下に当ててパネルを平らにしてやる必要があります。

半田付け完了です。

パテ入れ~仕上げ

ガラスの表面をガムテープで養生し、パテを裏→表の順で両面に入れます。


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入れ終わったらそのまま1~3日程度乾かします。本来ならば平らのままで乾かした方が良いのですが、作業スペースの都合上、今回は立てて乾かします。


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パネルを立てると、このようにパテが流れ出てしまう箇所があります。そのため、平らのまま乾かした方が良いのです。ただまあ、多少パテが垂れても実質は問題ありません。

2日乾かしました。パテを除去して仕上げを行います。


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真鍮ブラシ、スチールブラシ、割り箸等の道具を駆使しながら、ひたすらパテを落としていきます。コツは、「気が狂ったかのようにやる」です(笑。


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リップルやエストラドのガラスの溝のパテは結構厄介です。ただ、時間を掛ければ確実に綺麗になるので、黙々と作業を進めます。


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パテを粗々落としたところです。まだ染めていないためケイムが銀色ですが、今回のこのデザインは銀色のケイムでもありかな、と思わせる何かがありますね。


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だんだん綺麗になってきました。もう少しです。


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ケイムのパテが全て綺麗に落ちました。これでケイムの染めが行えます。

ケイムを硫酸銅の溶液で染め、溶液を水のシャワーで洗い流した後、水分を拭き取ってパネルを十分乾かします。乾いたらワックスをケイムとガラスに塗布します。


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ガラスにまだパテが少し付着しているため、光を当てて最終のクリーニングを行います。


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完成しました!


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施工

とあるオフィスの、天井下の開口部に取り付けました。四方を押さえ縁で固定しています。


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リップルがちょっとキツいテイストで主張しすぎるかな、と作りながら思っていましたが、設置して光を通すと、それ程でもなかったです。いや、むしろ適度にクセがあって良い感じになりました。内部のケイムを、リップルに負けないよう12mmにしたのが良かったのかもしれません。

ブルーとオレンジの色のバランスも悪くなく、ホワイトも良いアクセントになってます。このテイストで、もう何点か作ってみたいですね。

今回はいろいろと収穫が多かったです。

頭で考えているだけではなく、実際にやってみると分かることって多いですね。ステンドグラスは深いです。


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